Tech Layerx Co Jp Entry 2026 06 25 162902
セールスのオンボーディング期間を3分の1に短縮した内製の「AIロープレ」
- URL: https://tech.layerx.co.jp/entry/2026/06/25/162902
- 日付: 2026-06-26
- Tier: Tier 3
- 要旨: LayerXのバクラク事業部が、セールス向けオンボーディングの課題を解決するためにAIロープレシステムを内製し、オンボーディング期間を約3分の1に短縮した。13プロダクトを扱う商談を想定し、画面共有デモを含む実戦再現・商談シナリオの自動生成・学習コンテンツへの動線設計の3点にこだわって自社開発を選択した。導入後は新メンバーが週に最大30回自発的にロープレを実施し、ランチング1回目まで約3週間、対人ロープレ回数も10回以上から約3回へと激減している。音声対話にはAzureのSTT/TTSとLLMを組み合わせたリアルタイム会話エンジンを採用し、商談終了後の評価も別途LLMが担う二段階構成となっている。今後は量の確保から質の向上へと舵を切り、熟練セールスの暗黙知をAIフィードバックに落とし込む取り組みを進める予定だ。
詳細
背景と課題
- バクラクは13プロダクトを展開するコンパウンド戦略を採り、新メンバーがキャッチアップすべき知識量が膨大
- 従来の対人ロープレ(ランチングチェック)は月10回以上の既存社員負担・先輩待ちによる日程遅延・新メンバーの心理的ハードルという3つの課題があった
内製を選んだ3つの理由
- 画面共有でプロダクトデモを見せながら話す実戦プロセスを再現するため
- 業界/会社規模/ペルソナの組み合わせが無限になるシナリオを自動生成するため(既製SaaSでは手動作成コストが大きい)
- 既存の内製セールスイネーブルメント基盤「SalesPortal」に統合し認証・UIを共通化するため。ロープレ後フィードバックと学習コンテンツが同一画面で完結する設計
技術スタック
- フロント: Next.js
- 音声認識/合成: Azure STT/TTS(モデルは継続的に見直し中)
- 会話生成: LLM(リアルタイム)
- 評価: 別途LLM(商談履歴を商談終了後に送信して採点)
定量成果(Before/After比較)
- ランチング1回目到達: 約1〜2ヶ月 → 約3週間
- ランチング2回目到達: 約3ヶ月 → 約1ヶ月
- 対人ロープレ回数: 10回以上 → 約3回
- 週の最大ロープレ実施回数: 30回近く(AIなら気兼ねなく繰り返せる)
今後の課題
- 現状のフィードバックは基本的な内容にとどまる
- デモ操作の流暢さ・適切な間の取り方・潜在課題の引き出しなど高度な評価軸への対応が次の開発テーマ